その土曜日、7時58分


シドニー・ルメット監督
2007年製作(日本公開2008年)


原題は『Before the Devil Knows You're Dead』
これはアイルランドの慣用句である
「May you be in heaven half an hour before the Devil knows you're dead」
「おまえが死んだのを悪魔が知る30分前に天国に着いてますように。」
というものから来ているそうだ。
作品を見ればその意味はなんとなく理解できるはず…


監督は12人の怒れる男で知られるシドニー・ルメット
流石重厚な社会ドラマを撮ってくれる。
それを支える俳優たちの演技もまた迫るものがあるが。
特にフィリップ・シーモア・ホフマンね。
調べてみて知ったがセントオブウーマンでデビューらしいね。
んで他に見たといえばあの頃ペニーレインとあM:I?とかかね。
それぞれ役どころに違いはあれど、魅せるね…


時間軸のいじり方が面白い。
音と映像のカッティングなんかが特に。
ただストーリーとしては…
どうしようもないくらい落ちたよね…
全力で救いようのない展開にしたなと思う。
これは日本人的な感覚ではきっと撮れない類の映画だと思う。
ルメットほどの積み上げてきた経験があって初めて撮りえたと。
演出、演技に文句のないほどの重みを感じる。
だからこそ成立した脚本だった。


んで個人的にはずっしりきすぎた。
映画として面白いということは間違いないが
ハッピーエンド狂としてはやはりラストが辛い…
一般的に見れば確実に好みがハッきりと分かれるタイプの映画。
でもたまにはこういう映画でずしっとくるのも気持ちいいんだなー


福岡ではソラリアシネマでまだしばらくは上映するようなので
興味持った映画好きはぜひ足を運んでみるといいとおもふ。




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