放送事情考察

雑記的に今の放送に対する自分の考えをまとめておく。


仕事柄BtoCの立場で、一般的テレビ視聴者が、
今のテレビに対してどう思っているかという話をしばしば聞く。
結論から簡潔に言えば、
「今の放送は面白くない」という声を圧倒的に多く聞くわけだ。


民放の総合編成による、
どこのチャンネルを見ても大体同じものがあっているというスタイル。
多くの視聴者は、面白そうだな感じたコンテンツを
新聞の番組欄等から拾って見る、
または連ドラのような続きものを1〜3話見て
その後も続けて見るかどうかを決めるとか、
そういった話をよく耳にするわけだ。


凡そ所謂ゴールデンタイムのバラエティなんかの話を聞くと
とりあえず見るものが特にないから
テレビつけてだらだらと見てるという話が多いわけだ。
で、まぁすぐに飽きてしまうそうだ・・・
その中でも生き残るバラエティが、今流れている番組だろうが
正直なところ、あの手この手のとっかえひっかえ状態で
ちょくちょく最終回→新番組の周期が早いのでは?と思ってしまう。


勿論、今のバラエティを面白くないと話すのは
40代以上の年齢層が圧倒的だ。
今のところ若い人の話は、僕がそんなに多くは聞いてないため
実感としてもリサーチできていないのだが・・・
バラエティに関しては若者の方がシニア層と比較すれば
楽しんでいる事は容易に想像されるだろう。
しかし人口動態を見てみよう。
圧倒的な高齢社会において
若者迎合の番組を作って一体どうしようというのだろう?
シニア層の意見では
昔はもっと面白い番組が多かったという声を多く聞く。


しかしこの今の放送に関して抱いている不満と、
視聴の実際には、食い違いがあるのだ。
多くの人は、面白くないと言いながらも
やはりテレビはそれなりに見ているという現実があるということ。
それはなぜか?
若者のように新たな機器への順応する能力が明らかに低いからである。
シニア層は新たな仕組み・技術を敬遠しているところがある。
さらに言うなら変化さえも嫌い、現状を良しとする傾向があるのだ。
だからこそ、つまらないと言いながら見ているのだ。


ならば一方で若者はどうだろうか?
若い人の多く、または諸外国籍の方にいえることは
インターネットによる映像視聴スタイルが定着しつつあるという事。
若者は著作権の問題なんかを無視して話せば
見たいコンテンツをネット上で自力で探しだせることが多い。
だからわざわざテレビに固執しているわけではない。
それこそ、あってるから見てる、それなりに楽しんでいる、というところだろう。
敢えてテレビで見ることに拘るとするなら
生放送に価値のあるスポーツに重点は置かれるている傾向が強いように感じる。
これは若者に限らずシニア層にも等しくいえることだが。


あんまり長くなるとだらだらとなるからここから締めようと思うが
要するに若者迎合のバラエティを作り続ける時代は終わったと。
それこそ若者というターゲットを明確に絞って
専門チャンネルへの誘導を図り、
そこで利益をあげるビジネスモデルを確立する方が正しいと思う。
地上波放送というのは、
それこそ、どのような年代の人も抵抗を感じることなく
使いこなせる「テレビ」という、最早生活必需品となっているわけだ。
だからこそ今の日本の人口動態を見て、
より高齢社会に適応するコンテンツの充実を画策した方が
圧倒的に良いのではないかと僕は現状思うわけだ。
結局日本の財布の紐の大きな部分はシニア層だ。
もっとシニア層を大切にした番組作りを徹底すべきであり、
シニアとヤングの棲み分けを明確にすべきである。


勿論全て悪いと否定してるわけではなく、
全年齢層に楽しむ事の可能な番組を提供できる総合編成が可能ならば
それが一番いいわけだが、すでに日本の人口動態には偏りがあるわけで
これはしばらくは解決しない問題だと考えられる。
ならばやはり徐々にシニア層はテレビ、
ヤング層はインターネット、専門チャンネルへと
映像の視聴機会の棲み分けを薦めていく方が
放送の編成としては良いのではないだろうか?ということが今の僕の考えである。




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