ワンピース劇場版 STORONG WORLD


尾田栄一郎製作総指揮、境宗久監督2009年12月公開


レビューすらサボりだしたらいけないと思って
1カ月前に観た感想を思い出しながら書くよ。
(観た日が1月6日で書いたのは2月9日)


連載10周年を記念して原作者自らが脚本を手掛けているため
公開前からえらく話題になっていたと記憶している。
ジャンプでも映画と連動して漫画を描き下ろすし。
嫌でも期待して観にいった。


海賊王ゴール・D・ロジャーと渡り合い
一時代を築いた金獅子のシキ。
自らの野望のために20年間姿を隠していたが、
計画は最終段階に入り遂に動き出す…
というような導入だったよね。
そこにルフィ御一行が絡んで、まぁ結局は倒してしまうんですけれども。


劇場版とだけあって、アクションの派手さとかアニメーションは申し分なかった。
しかし、期待していたよりは物語が面白くなかった。
というのも
ルフィ達との絡みしか描かれなかったため。
導入時に前時代を築いたセンゴクやらガープやらのカットが入ったことで
少なからず観客に彼らとの絡みも期待せさたにも関わらず
結局ルフィ御一行とのサシだったわけで。
知らないうちに偉大な海賊が消えていったわけ。
メディアミックスで見せたようなもっと
多方面との関係性が劇中でも描かれれば
シキという海賊の凄さを感じさせられただろうし
少なからずルフィ達以外とも戦闘なり何なりで、絡むシーンを期待していた。
しかし結局のところ物語は凄く狭い枠の中で展開し完結をみたため、
今ひとつシキの偉大さを感じることなく
一海賊という印象をぬぐいされないまま映画が終わってしまったのだ。
ワンピースの良さってのは世界観の大きさがかなりあると思っている。
それが小さく劇場用の脚本にまとまってしまったのが
何より惜しいと感じたのである。
限られた尺の中でそんな部分まで織り込むのは難しかったのかもしれない。
前時代の偉大な海賊VSルフィ海賊団という構図の中で
強い絆を全面に押し出し描いたという部分で納得はできる。
だからというか、それでも充分に良かったと思うので
メディアミックスに頼ったエピソードの描き足しによって
劇中でその導入部分をセンゴクやらガープの数カットで片づけてほしくなかったし
エンドロール中の出てきてもないキャラクターのカットはいらなかったと思うんです。


映画として週刊連載中の物語とは一線を画した
パラレルワールド的な物語としての位置づけで良いので、
そういった中途半端な原作との連動が
この映画を若干勿体ない印象に仕上げたなと感じたわけです。




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